今年も出荷が開始された福島の新米

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今年も出荷が開始された福島の新米

お世話になっている方を通じて、福島の新米を今年もいただいた。米は自然の恵みを多く含むものであるが、同時に生産者の手間や思いによっても左右されるダイナミックなものだ。父祖の地を福島としながらも、少年時代、朝目覚めてすぐに、家には一粒の米もないという現実のシビアな体験から、自分は米に対して特別の思いがある。

私の父は、明治28年(1895年)、福島県伊達郡桑折町に生まれた。今は桑折町に併合されたが、近隣の睦合村では、米国下院議員メイジー・ヒロノ・ケイコ氏が生まれている。日本名広野慶子さんは私よりも2歳年下であるが、貧しさのため8歳まで裸足であったとのことだ。私は父の赴任先であった宮城県側の県境、刈田郡大鷹沢村で生まれたが、辛うじて藁草履を履いていた。父が大正12年に赴任したのは、宮城県の禅寺であったが、檀家数は56軒でしかなく、生活は終生困難を極めた。周辺はすべて水田であり、檀家から毎月寄せられるのも米であった。昭和58年(1983年)に母が、神奈川県の二男宅で亡くなったときには、これらの昔の檀家の方々から米を送っていただき、その時間の経過もさることながらただありがたさに胸が詰まる思いであった。

今回縁があって送っていただいたのは、福島県河沼郡柳津(やないづ)町の米だ。宮城県にも同名の町が存在するが、この柳津町は西会津地方に属し、北は、我が春日八郎の故郷会津坂下(ばんげ)町に接する、人口4000人足らずの町だ。東北新幹線の郡山駅で磐越西線に乗り換えて会津若松まで行き、そこから只見線で27キロ、会津柳津駅がもより駅だ。只見線はSLで知られ、只見川や沼田街道がある。地元の滝谷川沿いには湯治客でにぎわう西山温泉があり、地熱発電所も存在している。

今回送っていただいた米は、ヒトメボレの突然変異種である「瑞穂コガネ」と「ヒトメボレ」だ。肥料として用いられているのは「有機アグレット666」と菜種粕、稲藁等。農薬は田植え10日後に用いられた除草剤だけだ。田植えは5月19日に行われ、稲刈りは、9月7日(早生品種の瑞穂コガネ)、9月28日(通常品種のヒトメボレ)にそれぞれ行われた。放射線量については、全袋全量検査が行われた後に出荷されているので、むしろ他の地域より安心して用いることができる。

<生産者・詳細問い合わせ先>
渡部恭央
e-mail:yasuo816@cameo.plala.or.jp
<写真:『広報やないづ』10月号>

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