科学は「永遠の夢」か。『反原発』で人間は猿になる?

科学は「永遠の夢」か。
『反原発』で人間は猿になる?

2012年3月16日、87歳で死去した吉本隆明は、生前、「『反原発』で猿になる」と語ったと伝えられている(「『吉本隆明』2時間インタビュー『反原発』で猿になる!」(『週刊新潮』2012年1月5・12日号)。驚いたのは「猿の惑星」に住む猿たちだろう。『猿の惑星』は、フランスの小説家ピエール・ブールの小説をもとに20世紀フォックスが1968年に公開した映画だ。その続編である『続・猿の惑星』では、前作に登場した宇宙飛行士テイラーが行方不明となっていたため、他の飛行士が第二の宇宙飛行団として派遣され、再び砂漠に不時着、生き残った飛行士が迷い込んだところはなんとニューヨークの地下鉄。人類は滅び、少数の新人類が猿の攻撃を恐れてかくれている。新人類は、原子爆弾によって損傷を受けたミュータントで、原子爆弾を神として礼拝し、賛美している。映画では最高指導者と思われる人物である神父が原子爆弾を打上げようとして猿に射殺され、ついに原子爆弾の発射装置に手をのばしたのは、かねてから猿に囚われ、脱出したものの、再び猿に追い詰められた旧人類のテイラーであったのだ。

去る11月15日開催された福島原発をめぐる「汚水処理対策委員会」(委員長・大西有三京都大学名誉教授)において、かねて公募していた「トリチウム(三重水素)分離策」につき、画期的技術はなかったことが報告された。汚染水問題への対応としては、9月25日から10月23日の間、779件の応募があり、その内、トリチウム関連は181件であった(『汚染水問題への対応についての技術提案募集結果について』国際廃炉研究開発機構汚染水技術調査チーム,2013年15日)。

一方、高レベル放射性廃棄物用の地層処理場の建設が進んでいることも伝えられている。これは、フィンランドの「オンカロ(onkalo,洞窟)」で、この施設は地下420メートルの深さにあり、フィンランドが排出する100年分の放射性廃棄物を収容することができるというものだ。但し、放射能の影響がなくなるのは、10万年後ということであり、私の考えでは、これは「事実上ない、または永遠」という意味である。CNNの報道では、アメリカの場合はその量から考えて、数百万年を必要とするといわれている。吉本隆明が想定した「完璧な防御装置」というのは、実は到来しない科学であり、「永遠の夢」でしかないと私には思える。

<参照>
「『吉本隆明』2時間インタビュー『反原発』で猿になる!」『週刊新潮』2012年1月5・12日号
『汚染水問題への対応についての技術提案募集結果について』国際廃炉研究開発機構汚染水技術調査チーム,2013年15日
「フィンランドの核廃棄物:安眠場所を求めて」『フィンランド大使館・東京:最新ニュース』
http://www.finland.or.jp/public/default.aspx?contentid=231845&nodeid=41206&contentl. Accessed November 17, 2013.
Finland‘s nuclear waste bunker built to last 100,000years.
http://edition.cnn.com/2010/WORLD/europe/11/12/finland.nuclear.waste. Accessed November 18, 2013.
Nuclear Power in Finland.
http://www.world-nuclear.org/info/Country-Profiles/Countries-A-F/Finland/ Accessed November 18, 2013.

©Japan Institute of Sentiment and Culture. URL: http://akerma.co.jp/jisc/
主宰者ブログ:http://ahobaraseijo.at.webry.info/

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック